盛岡津志田歯科医院: 2004年7月アーカイブ

老後に向け歯を"貯蓄"してみては? 親知らずなど抜いた歯を冷凍保存し、加工して再利用する全国初の「ティースバンク(歯の銀行)」を、広島大大学院の丹根一夫教授(歯科矯正学)のグループが始めた。抜歯は医療廃棄物になるケースがほとんどだが、患者から「もったいない」という声が多いことから研究に着手し、実用化に成功。自分の歯だけに人工の入れ歯より違和感はなく、評判も上々。「全国展開も」と期待が広がっている。

 抜歯後に放置しておくと、歯茎との間でクッションの役割を果たしている「歯根膜」も死んでしまう。丹根教授は99年から抜いた歯の再利用の研究を開始。歯と歯根膜を冷凍保存して維持するとともに、抜歯の際に歯根膜が傷ついても、培養して修復する技術を開発した。
 保存した歯は形を加工すれば、親知らずを奥歯にしたり、犬歯を前歯にすることなどが可能。歯の内部には刺激を伝えるセンサーの役割をする細胞があるため、入れ歯と違い歯ごたえも感じられるという。
 バンクは今年5月上旬にスタート。医療保険の適用外のため、料金は1本当たりの保存(40年間)が3万円。治療費を含めると約13万円かかる。当面は大学病院で抜歯や移植を行うが、来春からは広島・山口県の一部の医療機関でもできるようにする。丹根教授とともに治療に携わる河田俊嗣講師は「冷凍保存技術にはまだ未知数の部分もあるが、入れ歯にしたくない人には夢のような話のはず」と話している。
 問い合わせは、丹根教授らが設立したベンチャー企業「スリーブラケッツ」(同大病院矯正歯科内、082・257・5686)。

小学校4~6年の約10人に1人以上が「眠れない」「何をしても楽しくない」といった抑うつ傾向を示していることが、5都県の3300人以上の児童を対象にした筑波大学の調査で分かった。こうした多府県にまたがる大規模調査の報告はこれまでになかった。2日から都内で始まる第1回日本うつ病学会で発表される。

 筑波大学の新井邦二郎教授と大学院生の佐藤寛さん(発達臨床心理学)が東京、神奈川、埼玉、茨城、宮崎の5都県の公立小学校に通う4~6年生計3324人を対象にアンケートを実施し、18の傾向について有無を尋ねた。
 その結果、放置して悪化すれば、うつ病につながる可能性のある心の負担(抑うつ傾向)が男子の10%、女子の13.5%で一定の基準を超え、何らかの援助を必要とするレベルに達していた。
 内訳を見ると、「よく眠れない」が16.8%あり、6人に1人の割合だった。以下、「やろうと思ったことがうまくできない」(15.5%)、「落ち込むと元気になれない」(15%)、「何をしても楽しくない」(14.7%)、「たいくつ」(11.8%)が10%を超えた。このほか「ひとりぼっちの気がする」といった項目も女子では10.2%あった。
 国内の調査では、一生の間にうつ病にかかる割合は15人に1人程度とされる。研究班によると、児童についてはこれまで、3.5%にうつ病性の障害があるという報告がある。
 今回、個別の面談はしていないので、原因はわかっていないが、研究班は「喜びの感情や活動性は低いものの、悲哀感はそれほどでもないというのが特徴だ。うつ病にはなっていないが、何らかの支えを必要とするハイリスクの子どもがかなりいることを示している」と話している。

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