タバコ: 2004年10月アーカイブ

 「たばこの本数が異常に増えれば、自殺に走るサインの可能性がある」と注意を呼びかけている。
 ニコチンは精神を安定させる作用がある一方、吸い過ぎると、逆に気分が落ち込み、自殺の引き金になるとも考えられるという。うつの状態から逃れようとたばこを吸い過ぎ、自殺に走ったケースもあるとみられる。

 たばこを吸う習慣がある人のうち、自殺した人の血液中のニコチン濃度は、事故や病気で死亡した人に比べ約3.5倍も高いことが、高知大医学部の守屋文夫助教授(法中毒学)らによる司法解剖例の調査でわかった。自殺とニコチン濃度の関係を調べた研究は初めてという。
 高知大病院で02年10月~03年12月に実施した司法解剖のうち、腐敗が進んでいない31例の遺体について、血中のニコチン濃度を調べた。
 喫煙の習慣があったのは13人。このうち、自殺した8人(男性6人、女性2人)の濃度は血液1リットル当たり65.1~205マイクログラム(マイクロは100万分の1)だったのに対し、その他の5人(男性4人、女性1人)は同4.4~62.1マイクログラムで、顕著な差があった。平均値では約3.5倍も違った。ニコチンは肝臓で分解されるため、血中濃度をみれば死亡直前の喫煙状況がわかるという。

 厚生労働省は15日までに、全国すべての病院と診療所、歯科診療所を対象に、患者や家族が他人のたばこの煙を吸わされないよう「受動喫煙」対策に取り
組んでいるかどうか調査することを決めた。
 医療機関の実績や機能を3年に1度調べている「医療施設静態調査」で、次回の2005年調査に受動喫煙対策の項目を追加、施設内で禁煙や分煙をしてい
るか、対策をしていないかを尋ねる。
 結果公表は06年9月ごろの予定。全国に約17万カ所余りある医療機関のたばこ対策の全容をつかむのは初めて。
 昨年5月施行された健康増進法は、病院などの公共施設の管理者に対し、受動喫煙防止に努めるよう定めており、厚労省は国民の健康を守る医療機関の取り
組みを調べて指導に生かしたい考え。

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