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口の粘膜から、さまざまな組織に分化、成長する能力がある幹細胞を取り出してシート状に培養、角膜の上皮に障害がある患者の治療に使う臨床試験を西田幸二(にしだ・こうじ)大阪大講師(眼科学)らが行い、患者の視力が回復したと、十六日付米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表した。
小泉純一郎首相は10日の経済財政諮問会議で、保険診療と保険外の自由診療を組み合わせた「混合診療」について「年内に解禁する方向で結論を出してほしい」と指示した。
混合診療の解禁には厚生労働省や日本医師会が強く反対しており、政府の規制改革・民間開放推進会議が8月にまとめた中間報告で規制緩和の重点項目として首相に実行を求めていた。
健康保険の適用されない保険外診療は、無認可の抗がん剤投与など高度先進医療の分野で行われているが、通常の保険診療と組み合わせた場合、保険診療分も全額自己負担となる。同会議の前身の総合規制改革会議が昨年、混合診療解禁を求めたが、厚労省は「安全性を担保できない」などを理由に拒否した。
政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内義彦オリックス会長)は3日、年末に小泉首相に提出する答申の中間報告をまとめた。保険診療と保険外の高度医療を併用する「混合診療」の解禁を厚生労働省に迫るなど、医療、福祉、教育など既得権益の壁が厚い分野に絞って開放を求めた。また、政府と民間企業をコストとサービスの質で競わせる「官民競争入札」(市場化テスト)を導入するよう強調した。
現在は、患者が保険診療と高額な保険外診療を併用した場合、保険対象部分まで自己負担になる。混合診療を解禁することで患者負担を軽減することができる。同会議は「選択肢を増やすことが医療の質の向上につながる」とも主張する。
だが日本医師会が「所得による医療の差別化を生む」と反発するなど反対論も根強い。最終的に、小泉首相の裁定にゆだねられる可能性もある。
市場化テストは05年度に試行し、06年度の本格実施を目指す。対象事業を民間の発案をもとに決めることや、第三者機関による実施状況の監視、テストの導入実績に数値目標の設定も求めた。
また、医療法人への出資を通じた株式会社による病院経営への参入を容認することや、構造改革特区で認められた企業やNPO(非営利組織)による学校設置を全国で解禁し私学助成の対象にする、といった項目も盛り込まれた。
ただ、関連業界や「族議員」、担当省庁の主張とは隔たりが大きく、年末に向け駆け引きが激しさを増しそうだ。
小学校4~6年の約10人に1人以上が「眠れない」「何をしても楽しくない」といった抑うつ傾向を示していることが、5都県の3300人以上の児童を対象にした筑波大学の調査で分かった。こうした多府県にまたがる大規模調査の報告はこれまでになかった。2日から都内で始まる第1回日本うつ病学会で発表される。
筑波大学の新井邦二郎教授と大学院生の佐藤寛さん(発達臨床心理学)が東京、神奈川、埼玉、茨城、宮崎の5都県の公立小学校に通う4~6年生計3324人を対象にアンケートを実施し、18の傾向について有無を尋ねた。
その結果、放置して悪化すれば、うつ病につながる可能性のある心の負担(抑うつ傾向)が男子の10%、女子の13.5%で一定の基準を超え、何らかの援助を必要とするレベルに達していた。
内訳を見ると、「よく眠れない」が16.8%あり、6人に1人の割合だった。以下、「やろうと思ったことがうまくできない」(15.5%)、「落ち込むと元気になれない」(15%)、「何をしても楽しくない」(14.7%)、「たいくつ」(11.8%)が10%を超えた。このほか「ひとりぼっちの気がする」といった項目も女子では10.2%あった。
国内の調査では、一生の間にうつ病にかかる割合は15人に1人程度とされる。研究班によると、児童についてはこれまで、3.5%にうつ病性の障害があるという報告がある。
今回、個別の面談はしていないので、原因はわかっていないが、研究班は「喜びの感情や活動性は低いものの、悲哀感はそれほどでもないというのが特徴だ。うつ病にはなっていないが、何らかの支えを必要とするハイリスクの子どもがかなりいることを示している」と話している。
