激痛走る神経障害、奈良の開業医が治療法を開発

「複合性局所疼痛症候群」
事故や手術の後遺症などで患部に慢性的な激痛が走る神経障害「複合性局所疼痛(とうつう)症候群(CRPS)」を人工神経で治療する方法を、奈良市の開業医稲田有史さん(45)が開発した。 
 痛みをほぼ解消し、成功率は90%以上で、来年中には厚生労働省に医療保険適用の認可申請をする。論文は神経外科で最も権威のある米国専門誌「ニューロサージェリー」9月号に掲載された。

 同症候群の患者は全国で約20万人とされる。手足などの神経の損傷で、脊髄(せきずい)や脳が痛みを過剰に感じるようになり、風に当たっても激痛を感じる。これまでは麻酔などで症状を一時緩和するのが限界だったが、稲田さんが開発した治療法は、神経の損傷部を豚皮のコラーゲン繊維で作った直径0・7―13ミリの人工神経で包むことで、切れた神経を再生。神経は1日1ミリずつ再生してつながるという。2002年4月から35例の手術をして33例で成功したとしている。